エッセイ:話すことのない言語だとしても
こんにちは。
突然ですが、日本語話者(第二外国語を含む)の数、ご存知ですか?
そうですね。だいたい日本の人口と同じく、約1億2000万人。
ちなみに、英語は約12億6000万人。
興味がある方は、他の言語も見てみてくださいね。
参照元:WikipediaList of languages by total number of speakers - Wikipedia
上記のランキングの10位内でも日本人には馴染みの薄い言語がいくつか並びますね。世界には6000近く言語があるそうなので、なかにはどんな言葉か想像もつかない言語あるかも知れません。
今日は、普段は意識することもない言語にまで焦点を当てて紹介している本です。
世界のことば アイウエオ by黒田 龍之介
(ちくま文庫)
こちら、アイスランド語からロシア語まで100言語、アイウエオ順で、見開き2ページで、該当言語にまつわるエピソードを綴ったエッセイ集です。
言語が好きで「文字の読めない本を買うことに全く抵抗がない」言語学者である筆者が、「世界の言語について、一人でどこまで語れるか?」を試みています。
文法的な説明はあってもごく一部で、後は筆者の個人的な思い出や、意見が並ぶだけ。
なのでトリビアを読むくらいの感覚で、各言語に触れていけるんですね。
希少言語と呼ばれる言語に気軽に触れると言うのは、意外と難しいのです。
実際探して見てください、文法書では重すぎる、ネットの情報は広すぎてまとまらない、、お手軽にかつ網羅的に言語について学べるありがたい本だと思います。
行きもしない国の話もしない言語を知って、何の得があるのか、と言われそうですね。
しかし、言語は文化そのものですから、自分以外の、主要言語以外の文化を知って、少しでも身近に感じられることは、自分の世界を広げることにつながると思ったのでした。
この本が面白いと思った方は、同じく黒田さんの「その他の外国語 エトセトラ」も手にとってみてください。
自分とは違う、文化を知るため、文化に触れるための外国語学習を応援してもらえます。