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マンガ:ロボだけじゃない。シートンを読んで欲しい!

こんにちは。

 

動物を題材にした本、マンガ、いっぱいありますね。というより、動物が出てこないストーリーも珍しいのでは。

 

もちろん、私も大好きです。

人間と動物の心通うストーリーもいいのですが、動物ってすごいんだな、自然はすごいなと圧倒されるお話も好きです。

その中だと、やっぱりシートン動物記の影響力はすごいと思います。

 

自然とは対峙し打ち勝つものだと捉えられていたキリスト教史観が強い時代に、ナチュラリストとして、人間も自然の一部じゃない?と悩んだり、迷ったりして生まれたお話なのかなと勝手に想像しています。

 

シートン動物記の中で、一番有名なのは「オオカミ王ロボ」だと思います。私もすごく印象に残っています。しかし、それ以外にもたくさんお話があります。

シートン動物記を読むなら、今泉吉晴さんが訳・解説しているシリーズが、シートンのイラストがそのまま載っていていいのですが、今日はマンガを推薦したい。

 

シートン by 谷口ジロー 監修 今泉吉晴

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全4巻

 

一番おすすめは第3章「サンドヒル・スタッグ」

カナダの大自然、極寒の環境の中、美しい鹿(サンドヒル・スタッグ)を追っていくお話です。途中、先住民の狩猟の方法や思想に触れたりしながら、シートンナチュラリストとしての考え方が深まる、、というお話です。

 

実は子供の頃、オオカミ王ロボを読んで、結局は人間は強い、と言いたいのかな?と疑問も残っていたんです。

でもシートンはあの時代(19世紀後半)に当時の常識(人間は自然を支配できる、支配した方がいい)に疑問を感じ、それを表現したというところに評価が集まるんですね。

 

今は動物保護も自然保護も当たり前になっていますが、その発想がない時代がどんなものなのか、その時代にシートンは何をみて、自然を愛するようになったのか。

 

単に「ロボかっこいいな〜」以上に、大自然を味わって、自然の偉大さを感じるマンガです。

原作と合わせてぜひ。